異世界へ行きたい

光と闇の戦いではない世界設定について

鬼は外、で終わらないで

今週のお題「鬼」

 

 「水・火・木」のお話で説明したいと思います。

 

 ある森で、火の神様が火事を起こしました。

 そこに、水の神様が雨を降らせて、その火事を消しました。

 森の木々は、少し燃えただけで済みました。

 

 しかし、しばらくすると、また火の神様が火事を起こしました。

 なので再び、水の神様が雨を降らせて、火事を消しました。

 そして木々は、また少し、燃えてしまいました。

 何十年、何百年と、これが繰り返されました。

 

 森を守る為に、水の神様は、一生懸命に火事を消し続けました。

 そして、火の神様に一度も負けることなく、全ての戦いで勝利を収めたのでした。

 

 ですが、水の神様は、大切なことを忘れていました。

 火を消す為の雨を降らせることに頑張りすぎて、木を育てる為の雨を降らせることを忘れていました。

 

 森は再生せず、焼失し、木の神様はいなくなってしまいました。

 

 このお話で言いたかったことは、火の反対は木であって、水ではないということです。

 木は火と戦うことができません。でも、火が燃え盛ったら、それと同じ分だけ木が育つことでしか、世界のバランスを保つ術はありません。

 逆に水は、どんなに強くなっても、火とバランスをとることはできません(木をサポートすることはできます)。

 

 「鬼は外」ができるのは、桃太郎だけですけれど、世界に恐ろしい鬼がいる分、それとバランスをとって、世界を和ませることが出来るのは、村人の豊かさのみであって、桃太郎の強さではないのですから。